今回から始まりましたミニベロに乗って、そこらの商店街に出かけてこようという企画。
第一弾は東京都台東区三ノ輪の商店街「ジョイフル三ノ輪」です。
この商店街の近くに地下鉄日比谷線「三ノ輪」駅がありますが、この「ジョイフル三ノ輪」はそんな戦後だいぶ経ってできたような路線には迎合しません。都電荒川線(路面電車)終点の「三ノ輪橋駅」が商店街の入口です。
ちなみに最初に自分がここを通ったときには酒を飲んだばあちゃんが隣のここで初めてあったらしいじいちゃん(こちらも飲酒中)に大声で怒鳴っていました。
なんだかほっこりする昼下がりのできごとでした。
(写真の老夫婦はとても仲の良さそうなお二人でした)
とまあ、にぎやかなこの駅を出たところの左側がすぐ「ジョイフル三ノ輪」です。そしてその商店街の顔とも言える玄関口に構える店が古本屋wです!おまけに品揃えイマイチで棚に空きが目立ってます。がんばれ!
しばらく進みますと、この商店街を代表するお店と言っても過言ではない「とくとく弁当280(ニハマル)」が見えてきます。看板のキャッチコピーの「健康」「安心」「安全」「安い」「旨い」という文字の羅列が逆に不安を掻き立てます。しかしこれ、噂に違わぬ安さです。お弁当全品280円!コロッケ38円!えび天100円!安い!そして安全!?
どれを買おうか迷っていると「ん?」後ろ側が何やらにぎやか。振り返ると向かいに鶏肉屋の「とりふじ」の看板。そして「ニハマル」に喧嘩を売るかのように内容丸かぶりの惣菜の数々。しかもなんだかおいしそう!まさに商店街の仁義なき戦い!三ノ輪代理戦争!
自分も一度はニハマル組ののれんをくぐった身。この期に及んでは行けと言うなら鉄砲玉でも何でも受ける覚悟です。
「ありがとうございました!」
コロッケと魚フライとメンチカツを買いました。締めて308円。
ちなみに「ニハマル」のお隣は「業務スーパー三ノ輪店」。こちらもお買い得商品がてんこ盛り!
やっす!!
一袋27円!スナオシラーメンより安い!!
衝撃の値段に後ろ髪を引かれながらも、それを振り切り先へと進みます。
おや!いかん。なんだか急に眠くなってきたぞ…。だめだもう限界…商店街のど真ん中だが睡魔が……。おお!ちょうどシャッターの閉まった店が…。よしここで一眠り……
「ちっ!南千住警察め!」
おっ!見えてきました!この「ジョイフル三ノ輪」で自分が一番好きな店「藤野青果」です!
あらゆるものが過剰に自己主張しているのが特徴のこの「ジョイフル三ノ輪」において、ビジュアル面、香り面で群を抜くこの店!
見てください!青果店なのに花より果物少なめ、「焼き芋」の看板、何より圧倒的漬物の数!そして常にぬか床を撹拌するこの情熱的なおじさん!
素晴らしい!匂いなんかどうだっていい!隣の「砂場総本家」が迷惑だろうって?
「しゃらくせえ!」
「文句はこの漬物を食ってから言いやがれ!」
おっさんの背中がそう語ってます。
さて
ただ今、15時くらいなんですが、不思議なことにさっきからここ「大勝湯」にはどんどんお客さんが入っていきます。三ノ輪の人はこんな時間から風呂に入る習慣があるのでしょうか?それとも名前にあやかってこの「大勝湯」でひとっ風呂浴びてから鉄火場に向かうという流れなのでしょうか?不思議です。
この「大勝湯」、入り口は狭そうですが中はずいぶん広いらしく、昔ながらの大きな絵が湯船の向こうに描いてあるそうです。今度一度入りに来ようと思います。
最後に
この商店街からはほんの少し南に行ったところにあるお店「だいえい」の紹介です。
ぱっと見で薄々感づいていただけると思いますが、なかなかすごい店です。
何でも買います!何でも売ります!が信条のこのお店、「演歌のカセットテープ」「中身が入った50年ほど前のミリンダやペプシのビン」「コーリンのシャーペンの芯」「ワイヤレスマイクがしまえるラジカセ」「アダルトグッズ」など、まさになんでも売っています。過剰な街三ノ輪にふさわしい名店です。
なかなか下町情緒たっぷりのいささか逸脱感のある三ノ輪ですが、吉原、泪橋に近い割には治安はすこぶる良く、家賃もとてもお手頃だそうです。
今度引っ越しするなら絶対ここに住みたいです!